放送大学大学院「人間情報科学とeラーニング('06)」第5回:鈴木克明「インストラクショナルデザインとはなにか」
面白かった&もっと強調されるべき点
・ARCSモデルは「動機づけ」に関するものと言われるが、むしろ*事後的*な「魅力」「没入感」を考察するためのモデルである
→「動機づけ」という語彙が日本の学校教育では授業の導入のような意味ですら捉えられているので、ここの「誤解を解く」説明がもっと強調されるべきかもしれない。
・学習意欲の「どこ」につまずきがあるのかを考えたIDでeラーニングにおける動機づけを考えることが必要だ
→「意欲につまずきがある」とは少し理解しにくい。「後味も良い」という鈴木先生独特のレトリックは秀逸なので、ここを強調して、「こんな達成感を与えたいのだが」「もっとやりたいという意欲をさらに起こしたいのだが」というときにどうすべきか、と考えさせるのはどうか。
・gagne は、どういうプロダクトを作るか
dick & kerry は、どのようなプロセスで作るか
→Instructional-design theory と言ったとき、やっぱりそれは theory であって、どういうプロダクト(たとえばeラーニング教材)を作ったらよいのかの答えが theory 本には書いているわけではない。しかし私を含めた凡人は「答え」を求めてしまうので、gagne の本だからといって答えが書いてあるわけではないということを、もっとわかりやすく伝えておく方がよいのではないか。
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