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2007.07.07

WBS STOCK 2007/07/07

(1)
中国産食品をめぐる問題
残留農薬や生産過程の怪しい実態が報道されて久しい中国。富裕層の増加により、上海でも、従来品よりずっと価格の高い無農薬野菜・有機野菜への関心が高まっている。なんと上海のイトーヨーカ堂では、これらの高級野菜の生産履歴が、商品バーコードを機械にかざすことで画面で読むことができる等、食の安全に関する情報が得られるサービスが提供されている。
ところで、食の「安全・安心」というが、「安全」と「安心」は同じなのか違うのか。東大名誉教授唐木英明氏は、健康上問題のない「無毒性量」と、そのレベルよりもより低い「一日摂取許容量」の2つの値を境目に、低い方から「安全」「念のため危険と考える」「危険」の3つに分けて考えることを唱える。従来、違反が指摘されて法的に取り上げられて報じられるのは、「一日摂取許容量」を超えた残留農薬等の場合である。法令は、「危険」よりもずっと低い位置(たとえば100分の1)に「念のため危険と見なす最低ライン」を設けているのである。つまり、「法律違反」と「食べて危険」は、法令の定め方の事情上、別のものである。両者は分けて考えなくてはならないと思う、というのが、氏の説明である。
つまり「安全」は「科学的に決められる」ものである。法的縛りを作ることができる概念ともいえる。
その一方で、「安心」は「信頼できるのか?」という感情が含まれる概念である。「安全」と「安心」が混同している場合、「安全」のラインを正しくとらえていないことが多い。「安全」を巡る議論では「無毒性量」「一日摂取許容量」など複雑な言葉も出てくるし、摂取量と作用の関係など分かりにくい面もある。たとえば化学物質が「入っていれば危険」「入っていなければ安全」などと考えがちである。さらに生産国・業者・国の官庁などへの信頼感が低い場合、それらが組み合わさって、「安全ではない=安心できない」と直結して考えがちなのである。
いずれにせよ、関係者が「安全に対してコミットする」ことが「安心を得る」ことにつながるということを抑えておくべきである。

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