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2008.02.23

WBS STOCK 2008/02/23

(1)
イスラム金融シンポジウム

(この記事では、まずmikeのコメントを先に。)
…ところで、多くの人は「利子は取れない」ということくらいしか知らない。しかしこのことの意味は大きい。

たとえばイラクなど、アラブの国に政府援助を入れるとする。数年続いていた自衛隊イラク派遣でも、赴いた隊員に現地の男たち(ここも重要。決まって男性が働きかける。)は「〜が欲しい」と欲しいモノを直接は言わない。なぜなら、(語弊を恐れずに平たく言い切ってしまうと、)彼らの宗教理念が、「利子を取ってはいけない」ではなく「不労所得を得てはいけない」だからだ。
では自衛隊に向かって何と言うかというと、
 『仕事が欲しい』
というのだ。この違いは大きいのではないだろうか。ここが(残念だが援助慣れしてしまっている)他の地域との大きな違いともいえる。もちろんイスラムの国にも物乞いは居るが、その基本は、障がい者や孤児・貧困家庭の子どもなど、明らかな社会的弱者。この場合の施しは「喜捨」であり、むしろイスラムでは信徒の義務とみる考え方を持つ人も多い。

(WBS STOCKの中身とmikeの補足)
ということでそんな価値基準のイスラム金融はどうなるか。たとえば住宅ローン。銀行は住宅を買う人に「利子付きのローン」は組めない。そこで住宅を銀行が買い取り、本来利子としたい金額分を上乗せして「銀行が家を無利子分割払いで転売する」。銀行には、もし住宅をローン買いした人が返済不能になった場合、いったん買い取った家が手元に残ってしまう。在庫となるので、一種のリスクである。
他には、投資したお金がギャンブルや酒・豚肉などに関係する使われ方がしていないかなどは、イスラム金融の資金が着眼する点。戒律を無視してまでの投資はしないというポリシー、かなりこの縛りは堅い。
東京証券取引所(東証)は、イスラム法に反する業種をのぞいた79銘柄で構成した株価指数「シャリア指数」というのを発表し始めるなど、イスラム金融の資金と関わりを持とうとしている。


(2)
インドに「日本式」が普及
公文式、ヤクルトに、ホンダが自ら2輪教習運営。いくつかの日本の企業が評価されている。

インドに行ったことのある者として思うのだが、ヤクルトレディーは、きっとインドの女性社会進出に大きな役割を果たすだろう。この手の仕事、インドには有りそうで無い。労働力として女性が社会に出てくるというのは、インド国内における文化そのものの変化のようにも思えて仕方がない。かのカーストも、もしかしたら変化の兆しを示すようになる、かも。

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