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2012.07.09

風力発電買い取り、もう枠満杯、の報をきいて

珍しく日本の新聞を引く。

朝日新聞デジタル:風力枠、もう満杯寸前 自然エネ買い取り、1日から
http://www.asahi.com/business/update/0701/TKY201206300596.html

電力会社の「発送電分離」という言い方が最近使われている。発電会社と送電会社を別にすることで、経営効率化や「大きすぎて潰せない」問題をなくしたり、そして今般の事故の賠償等処理をより容易に…という考えだ。

が、こういう報を聞くと、アメリカのいくつかの州や欧州のいくつかの国などで間々見られる「発送売電分離」、つまり3分割が、物事を速く解決するためにはこの国の現状だと要るという印象が強くなってきた。

発電所を新たにこしらえた新規参入会社が生まれて競争の促進…というストーリーは、発電所(風力発電所の多くは過疎地)から消費地への送電が出来てこそ。この送電網が、現在は従来10社所有で、開放が不十分であるというわけ。だがしかし、開放が不十分どころか、そもそもケーブルが足りないというのが、今回の状況とみられる。送電設備の敷設は「通り道」となる地域の同意取り付けも必要で、一朝一夕に解決しない。時間が掛かるからこそ、大事な「インフラ」である。この送電を発電の会社から分離して、発電の電力会社がイコールフッティングで送電網を利用することが、従来10社だけを「ひいき」しないためにも必要である。

それとともに現況では、特定の発電方法が持つ社会的問題や大きな価格差がクローズアップされている。この状況では、電力販売も分離してしまうことも、必要そうである。
発電・送電・電力販売が分離されていると、「弊社は、再生エネルギー100%の電力を販売します。高いけど。」という会社や、夏の昼間に電力を使わなければ激安になる時間制を導入する会社など、さまざまな提案が出て、そして「選ぶ」ことが可能になる。
実際に始めると「面倒くさい」と思う人もいるだろうが、そういう人は「マイライン」のときと同じように従来10社にヒモ付けしておくことにする。「生活必需品を、そんな状況に置いたら消費者が混乱する…」という論はいまや空虚で、「市民はバカだから」と言っているのと同じである。

なお、数年前のカリフォルニアの大規模停電は、小売り市場に価格規制を残したので「需給ひっ迫していても値段が上がらない」ためにピークアウトしたことが一因との指摘もある(synodos journal: 3.11後の電力自由化)。つい「規制」をしてしまう「クセ」をどれくらい防げるかが、この課題の解決には必要そうな気がする。

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