高校の「情報」の授業
縁あって、高校の「情報」の教育実習生の授業を、立て続けに3本見た。
1年間私の教科教育法講義につきあってくれ学生たちは、もがきながら、ガッツで頑張ってくれていた。教師冥利。
その一つが、「プライバシー」を切り口に「情報発信における責任」のことを説明しようと試みた授業。
たしかに、難しい。Eコマースの場面などで「購入者の情報」を送って良いか判断しよう、などの場面を設定していた。
が、しかし。
その教室の白板の右手には
「掲示板 書き込み 禁止」
の掲示。これが、高校現場がもがき苦しむ現実。
この国は、ここぞという場面で諸問題を「学校のせい」にする。
現場は、もう嫌と言うほど痛い目にあった。だから、教材としてとりあげて教えたくても
「掲示板 書き込み 禁止」
である。臭い物には蓋。
「プライバシー」を、社会や産業の切り口で示したって、なかなか子どもたちは理解に達しない。というか、たぶん腑に落ちない。
やはり、blogや板の上で「わたしが暴かれる」といった「痛い」場面を目にして、「キミならどうする?」と、ぐさっと刺すような問いかけをするのが、まだまだ「けもの」である子どもへのメッセージングとしては、有用なのではないか。
子どもたちを校内Chatに連れ出していろいろしゃべらせる中で、先生がサラッと悪口カキコして子どもを揺さぶってみる、という小学校高学年向けの実践を、以前見たことがある。
いまの教育現場なら「荒療治」の域だろう。
でも、もう子どもは突っ走っている。 netknapping やネズミ講、麻薬の魔の手など、本気で怖いトコに足をつっこまないようにする仕掛けが、要る。
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