たび日記 2005/12/23 早朝
セネガル・ダカール到着。もうすぐ寝ます。
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着陸直前にセネガルの入国審査カードの配布。
そうしたら、隣のセネガル人とおぼしき男が、何か言いながらそのカードとかパスポートとか、私に渡す。
さっきから俺のことをのぞき込んでいたから、てっきりペンが借りたいのかと思ってた。そしたら「書いて」とは。
おいおいっ、書けないのか?てゆっかパスポート見たら俺より年上だし
なんとまぁ。とか思ったのだが、
「俺が書くの?」
『Si(うん)』
というので、まあ渡されたパスポートを見ながら、書いてゆく。
しかし、なぜ Si なんだ? フランス語で Si は、否定疑問文で肯定の返事の時だけじゃないの? イタリア人みたい…。いや、俺が話し間違えたかな…
permanent address
というところにさしかかった。さすがに住所はパスポートに載ってない。そこでフランス語で話すことになる。うーん、こんな過酷な条件下で、私のヘボフランス語実地訓練、きっつー。
「どこ住んどん?」
って聞いたら、なにか別の顔写真入りの公的身分証明っぽいものを渡され、これ、とか指をさす。
「へえ、あんたイタリアに住んでんねや!」
『Si(うん)』
移民労働やね…しかしまた Si かよ…とか思いながら続き。
こんどは
reason of visit
というところにさしかかる。
「なんでセネガルに来たん?」
って聞いた。そしたら…。
様子がへん。どうも分かってない。
あれ、俺のヘボフランス語、通じひんかったかな?と思って繰り返したり、言い換えたりするが、だめ。
そうしたら、この彼、
『イタリア語、話せる?』
そんなん、無理無理!
「non」
とか答えながら、うっそー、もしかして…と思って
「フランス語、話せる?」
『ほんの少し。話せるのイタリア語だけ』
「えー、じゃあ、イタリア語とウォロフ語(senegal現地語)はしゃべれるんや」
『そう』
「(2人笑い)」
なんとなんと、どうもこの彼、生粋のイタリアーノなセネガル人のようなのだ。イタリアの外国人登録がされているところを見ると、移民二世ってことかな?
イタリアーノなので、「うん」「はい」は "Si."。
そして入国審査カードは、フランス語と英語の2言語のみ表記。なるほどなるほど、なっとく。
イタリアは移民の受け入れが周りのEU諸国と比べても比較的緩いと、聞いたことがある。
このアリタリアが毎日(週7便)飛ばしているミラノ=ダカールも、その移民の利用が最も多い。実際、今回の便もほとんどが黒人。観光客なんてほんとにいない。
日本人の先人も移民として南米・北米へと向かい、そこで子どもたちが生まれ育っていったのだけれども、同じことがこの2国間でも起きているってことね。そらそーだよね、起きるよね。
しかし、アフリカからの移民でヨーロッパに定着し、母国語はできるがフランス語がからっきしダメ、というのは、はっとさせられた。そりゃそういう境遇になる人はごまんと居るんだろうけど、初めてそういう人にあって、改めて驚く。そして、もちろんアフリカをも含んだボーダレス時代を、実感する。
今日(22日日本自宅発~23日到着) 6900歩
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