たび日記 2007/3/7
朝、かばんに入れた荷物を「ないない」と探してしまい、ちょっと時間ロス。
11時過ぎに、バルセロナの科学館「コスモ・カイシャ」に行く。
子どもが、先生の先導で整然と移動し、移動したところではしゃぐのをみて、「最近の日本の子どものしつけ」に思いをはせた。
公共の場での振る舞い方が、日本人のそれと、本当に違う。一方子どもたちは、無邪気かと思えば、先生の話は本当によく聞く。
さらに、先生の科学館での展示への関わり方が、本当に良い。素敵。
スペインの言葉は分からないので予想だが(苦笑)、
まず、「ついてきて」と促してアリの行進並みにキチンと連れてきたら、まず自分から触ろうとする。
そのときに、分かっている範囲で話すのか、予習もしたのか、展示についてしゃべる。
フーコーの振り子、慣性の体験できるボールを使った遊び、波動の伝わるしくみ、放物線を描く水の放水の様子が見られるノズル、さわれる大きな氷の固まり、大きな水槽の魚。ぜんぶ、自分が話してから関わらせる。
学年がかなり高くても、キチンと連れて移動する。
とかく日本の先生は科学館の展示で「班行動で自由に触らせに行く」「後ろから見守る」ことが多いのだが、私はあれはあまりよくないと思っている。
特に第二次性徴あたりまでの子どもは、先生のコントロールがかなり強い。先生の言うことを「絶対」とはいわないまでも、かなり強い意思として受け止める気がする。
そんな人間である先生が館の展示に積極的に関わらないというのは、子どもに「あ、関わらなくていいんだ」という気持ちを抱かせるような気が、私はするのだ。ときには「自ら学ぶ」のはき違えだという気がしてならない。
科学館でも「先生の展示への関わり方」を定期的に支援・解説してもいいのではないかと、私は思う。
また、「こんなふうに関わって欲しいと思っているのだが皆さんは?」みたいなワークショップをデザインしてもいいかもしれない。
今は旅の途中なので思い出したが、たとえば飛行機のエコノミークラスに乗っていて、後ろの座席から背もたれあたりに「蹴り」を入れてくるのは、日本の子どもくらいしか経験がない。
そのような振る舞いをする子どもと、それを乗せている親は、そもそもそのようにして移動することそのものの資格がないと考える国の人は、欧米を中心にかなり多いはずだ。
= = = = =
少し頼まれものの買い物をして、バルセロナの中央駅から空港へ。
パリのトランジットが19時間と、1日を切っているため、荷物はアムステルダムまで持って行っていただけるとのこと。下着だけ取り出して預けることにする。ありがたい。
そして空港ラウンジ。全部で100人くらいは座れるか。アリタリアの旅客と共用らしい。調度品はパリとそっくり。快適。
…あ、呼ばれた。
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