フランス国会『ブルカ禁止法』通過
フランス国会で、イスラム教徒女性の上半身のフルベール、「ブルカ」の禁止法が通過した。
公共の場所で、顔全体を隠すベールの着用を禁止するという内容。同国ルールによる憲法審査の手続きに移るようだ。
同国ではたとえば、公立学校で髪を隠す目的のスカーフ着用が実質禁止されている。
…が、この種の報道に接するとき、十分気をつけておくべきなのが、同国は同時に
「公立学校でキリスト教信者が十字架を示すもの(ネックレス等)の着用を実質禁止」
しているということ。『宗教を理由とした公共ルール違反を認めるべきではないとの問題意識(引用参照)』である。
「私たちも宗教信仰を示すものを公立学校に持ち込んでいない。そうやって皆が生きている国だから…」
という趣旨ともとらえることができる。ここでのキーワードは「フランス第五共和政」。宗教からの独立などが謳われている。
しかしこの“注文”を言われたほうが、まず信仰の告白をすることが建前という、信仰を表に出すことが一種の流儀にもなっている宗教となると、ちょっと話が複雑である。
それともちろん、公共の場所といった場合、学校だけではないわけで。
一方、EU域内の他の国で同様の法律の議論が進んでいることは、この「フランスのリクツ」とは明らかに違うため、これは私にはとても違和感がある。ただの民族排斥と言われてもやむを得ない可能性がある。
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