パキスタン、『最高裁が』首相の逮捕命令
首相よ、大統領が汚職に塗(まみ)れていることを首相が訴追しないのは、法廷を侮辱している。というより「あんたもでしょ」…と、首相の汚職を指摘する、最高裁。
The Telegraph: Fresh crisis in Pakistan as judges order arrest of prime minister in "soft coup"
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/pakistan/9802402/Fresh-crisis-in-Pakistan-as-judges-order-arrest-of-prime-minister-in-soft-coup.html
パキスタンは独立以来、常に政治情勢には穏やかさがない。首相の暗殺(ベナジール・ブット女史・2007年)も経験している国だが、今回の『最高裁が』というのはいわば「横やり」。さすがの(失礼)この国でも、異例のできごと。The Telegraph の上述の記事も、最後のほうで "sensational announcement"と、このできごとを呼んでいる。
…というか、最高裁だかなんだか、貴国は裁判所が検察っぽく動けるような司法制度なんですか?とか、この動きは結局軍部が文民政権を打倒する一つの方法に過ぎないのですか?とか、日本的三権分立+警察制度の頭で考えていると、ツッコミどころ満載。
なお、決定の支持派と、首相支持派(パキスタン人民党:PPP)が、互いにデモを行い議会に向かうなどの動きにつながっている。
Reuters: Pakistan turmoil deepens as court orders PM's arrest
http://www.reuters.com/article/2013/01/15/us-pakistan-cleric-protests-idUSBRE90E04920130115
demotix.com: Pakistan Peoples Party members protest against the PM's arrest
http://www.demotix.com/news/1728136/pakistan-peoples-party-members-protest-against-pms-arrest
ところでパキスタンは、上述のベナジール・ブット女史の息子が昨年末、政治活動を始めると宣言している。こういった動きとも絡んで、こんごも政治の穏やかさは遠い。
The Telegraph: Benazir Bhutto's son Bilawal launches his political career in Pakistan
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/pakistan/9767934/Benazir-Bhuttos-son-Bilawal-launches-his-political-career-in-Pakistan.html
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