ガンビアの外交の動きに違和感あり
ガンビア(The Gambia)が15日、台湾と断交。ここでクイズ。いまアフリカで台湾と国交がある国は、何カ国?
BBC World: Gambia severs diplomatic ties with Taiwan
http://www.bbc.co.uk/news/world-africa-24951115
えー、クイズの答えは上記リンクの記事にも記述がありますが、
Burkina Faso (ブルキナファソ)
Sao Tome and Principe (サントメ・プリンシペ)
Swaziland (スワジランド)
の3か国。
「へぇ~、スワジランド、頑張ってるね」は、家族の談。
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が、もっと大きいことと判断されるべきガンビアの動きは、10月の「イギリス連邦脱退」。
BBC World: UK regrets The Gambia's withdrawal from Commonwealth
http://www.bbc.co.uk/news/uk-24376127
イギリス連邦(Commonwealth of Nations)は、かなりざっくりと言うなら、英国といわば『繋がりのある国』を称するために加わる組織。大英帝国(British Empire)、英連邦王国(Commonwealth realm)とは、違う。両者よりも「緩いつながり」。
実は、この組織、旧宗主国としてのイギリスからアフリカ各国が独立したずっと後に、加盟国を増やしている。 Cameroon(カメルーン)と Mozambique(モザンビーク)が1995年、Rwanda(ルワンダ)が2009年、と。これらはフランス・ポルトガル・ベルギーと旧宗主国が異なるが、平たく言うと『どうせ組むなら、イギリスじゃない?』と、政治的に判断したのだろう。
『抜ける』と宣言したガンビアとは異なり、『停止』を受けた国もある。ジンバブエ(Zimbabwe)が、そう。大統領・ムガベ氏(President Robert Mugabe)の強権路線に対して停止の措置をし、ムガベ氏もそれに応じていわば「けんか別れ」済み。
で、気になるのが、ここから抜けるときのイギリスとの『逸話』で、どうもヘン。私は違和感がある。
各国が「人権には配慮せよ」的アドバイスをガンビアに対して行ったのが、どうもジャメ大統領(President Yahya Jammeh)は、気にくわないらしい。
Telegraph: Gambia to leave the Commonwealth after president accuses West of lecturing him on human rights
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/africaandindianocean/gambia/10353582/Gambia-to-leave-the-Commonwealth-after-president-accuses-West-of-lecturing-him-on-human-rights.html
国民のほとんどがムスリムで、反米・反イスラエルの路線なのは政見も実際の政権運営もそうなのだろう。が、しかしこの「見た目」では、孤立路線の選択、である。「政策上、コレでいきたいんやから、ほっといてか!」って感じ。
孤立へと進むことは、感心しない。だが、戦略的には“弱い”国なので、この様相で「放置」されているのだとも言える。世界を揺るがすような動きにならないか、見守る必要はある。
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